後で後悔しない為の申立書の書き方

最終更新日:2018年3月23日

診断書と病歴申立書を書いて提出すれば障害年金が受給できるなら、自分でやってみない手はないですよね。ただ、自分でできる手続きだからこそ、慎重に行わなければなりません。そこで、後悔しないための申立書の書き方をご紹介したいと思います。


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障害等級の判断基準とポイントで、障害年金が支給されるか否かは診断書だけで決まるわけではないことをお伝えしました。

診断書の補足となる病歴申立書には、「障害年金を支給して欲しい理由」を書かなくてはなりませんが、ほとんどの方が病歴申立書の作成など初めてのことで、どのように書いたらいいのかわからない、何を書いたらいいのか分からずお困りではないでしょうか?

そこで、ご自身で請求を進める上で必ず疑問が生じるであろう「病歴申立書の書き方」についてお伝えしたいと思います。

病歴申立書に記載すべき事柄

病歴申立書をご覧ください。病歴申立書には上から、「発病したときの状態」「発病から初診までの状態」「初診から現在までの経過を年月順に記入してください。
1.受診していた期間は、通院期間および受診回数・入院期間、治療の経過、医師から指示された事項、転医・受診中止の理由などを記入してください。
2.受診していなかった期間は、その理由、自覚症状の程度、日常生活の状況などについて具体的に記入してください。」と書かれています。

発病したときの状態・発病から初診までの状態

「発病したときの状態」「発病から初診までの状態」では何が問われているかというと、それは発病の原因およびきっかけ、そして具体的な症状です。

精神疾患発病の原因①(ストレス脆弱性モデル)

精神疾患は、発症しやすい素質と、その人の限界値を超えるストレス(性格の偏りや、精神的ストレス・脳に物理的な打撃が加わったことによって生じた場合や、ホルモン系統のバランスの崩れ)が組み合わさった場合に発症するといわれています。(ストレス脆弱性モデル・脆弱性ストレスモデル・素因ストレスモデル)

すなわち、ストレスに対する生物的な脆弱性を持つ方が、慢性的にストレスに晒され、発症のきっかけとなるストレス(トリガー)が加わることで、統合失調症や気分障害を発病すると言われています。

脆弱性は何に起因するかといえば、遺伝や妊娠出産時の合併症、ウイルス感染などが挙げられます。家系に統合失調症患者や気分障害患者がいる場合、発病リスクは上がり、二卵性双生児よりも一卵性双生児のほうが発病率が極めて高いことから、遺伝子は統合失調症や気分障害発症の要因の一つとされています。

発症のきっかけ①(トリガー)

男性の場合、仕事の重圧・重責・プレッシャー、残業による疲労や異動などによる環境の変化といったストレスが、うつ病のトリガーとなることが多いようです。
それ以外でも、仕事上でのミスやパワハラ、職場の人間関係などから精神的にダメージを受けて、うつ病に発展する可能性もあります。
さらに、経済的な問題が鬱に繋がってしまうことも少なくないようです。

女性の場合も同様です。
女性の場合は、さらに、「甲状腺ホルモンバランスの崩れ」といった身体的な原因がうつ病に繋がる可能性が考えられます。
甲状腺ホルモンのバランスが崩壊すると、自分の意思とは関係なく体調が崩れたり、心理的に不安定になることがあります。

さらに、個人のストレス耐性が影響します。

初診から現在までの経過

次に、初診から現在までの経過を記入しなければなリませんが、これは、発病から現在までの具体的な症状治療経過(対症治療の内容)制限される日常生活状況について記載しなければなりません。

すなわち、発病から現在に至るまで、どのような症状がどのように就労や日常生活に影響を及ぼしているのかを書かなければならないということです。

受診していた期間について

自覚症状の程度 なるべく具体的に
いつ、どんな症状が、どの程度
通院期間および受診回数 いつからいつまで通院しているのか
通院頻度(毎週・2週間に1回・月1回・数ヶ月に1回など)
入院期間 いつからいつまで入院していたのか。
任意入院・医療保護入院・応急入院・措置入院・緊急措置入院など
治療の経過 どんな治療(処方・カウンセリング)を受け、 その治療によりどの程度まで軽快したのか。 再燃・再発のきっかけなど
医師からの指示事項 週○日、○時間程度から仕事を始めてみましょう。
生活指導など。
転医・受診中止の理由 なぜ病院を変わったのか?
なぜ病院に通わなくなったのか?
日常生活状況 寝たきり→×
どんな場面でどんなことに困るのか
就労状況 一般企業・障害者雇用
週○日、○時間勤務
どんな仕事をしているのか
仕事をしている時の状態
仕事が終わった後の状態

受診していなかった期間について

通院しなかった理由 例:症状がそこまでひどくなかった。
自覚症状の程度 なるべく具体的に
いつ、どんな症状が、どの程度
日常生活状況 寝たきり→×
どんな場面でどんなことに困るのか
就労状況 一般企業・障害者雇用
週○日、○時間勤務
どんな仕事をしているのか
仕事をしている時の状態
仕事が終わった後の状態

障害年金の診査では、この自覚症状の程度やこれまでの治療経過などを、医師が作成した診断書、そしてあなたがこれから作成する病歴申立書を資料にしながら、あなたの状態が障害等級に該当するかどうかの判断を行います。

もっと具体的に言えば、あなたが今どんな治療経過にいるのか、軽快しているのか、それとも今最も酷い状態にあるのか、あるいは、ほぼ症状固定のような状態にあるのかということが検討された上で、表出および残存する症状が、あなたが病歴申立書に記載したあらゆる日常生活の場面において制限を及ぼすといえるものであるかどうかが判断されるというわけです。

あとで後悔しないために

書けないならば家族でもいいので誰かに頼ること。

そこまで日常生活に支障がないという方であれば、書くこともそんなにないと思いますが、逆に、書きたくても書けないという方で、診断書だけでは障害の程度が判断しにくいような方は注意が必要です。(といっても、どの程度で障害等級に認定されるのかがそもそもわからないと思いますが。)
実は、病歴申立書をきちんと書いて提出していれば認定されていたであろうというケースは皆さんが思っているよりも非常に多くあります。

「おっくう」「集中力がない」「考えがまとまらない」「過去のことを思い出すだけで苦しくなってくる」といった病気の特性上の理由で書けなかったということはよくお聞きしますが、申立書をそんなに書かなくても認定されるケースは、診断書によって明らかに請求者の状態が判断できるような場合です。
現在、入院治療も必要とせず、診断書を資料に客観的にみたところ、日常生活はそこそこ自分でできると誤解され得るような場合は病歴申立書の内容が非常に重要となってきます。

あなたの病状を的確に伝えない限り、日々、たくさんの方の障害状態を比べながら診査されている認定側にはあなたの病状は伝わりませんし、みなさんが期待しているよりも意外とドライです。

統合失調症や知的障害などを除き、気分障害(うつ病や双極性障害)などはただでさえ誤解の多い病気です。
それはみなさんがよくご存知のことと思います。審査される方も人間です。理解のある方もいれば、そうでない方も居ることをあらかじめ頭に入れておきましょう。

「生活に困っているから障害年金を支給してほしい」は書かない

当事務所が審査請求を行う際、請求時に提出された病歴申立書を拝見させていただいておりますが、「生活に困っているから障害年金を受給したい」という記載が非常に多く見受けられます。

上で申し上げました通り、うつ病などの精神疾患はとにかく誤解されることの多い疾患です。
現に、都内某年金事務所にて、将来の生活不安を訴える相談者の方に対し、「障害年金は単なる所得保障じゃないのよ」と怒鳴る相談員を見かけたことがあります。その方は外出するのも命がけ。とにかくなんとかつらい状態から抜け出したいという一心で来られた方の様でした。
繰り返す様ですが、審査する側も理解のある方、そうでない方が必ずいます。
病歴申立書にはこのようなことを書く必要はまったくなく、あなたの病状を書くようにしてください。

障害年金は障害によって生活の安定を損なうおそれのある方々への所得保障という目的を持ちますが、単なる所得保障ではないということを心得ておく必要があります。

病歴状況申立書は障害認定の根拠

よく、「寝たきり」と書かれた病歴申立書をみかけますが、一人で通院もしていて、自分で請求手続きも行えて、一人暮らしで食事も摂れていないと認められるような体重減少などが診断書に記載されていないような場合、「どこが寝たきりなんだろう」と思われることもあるでしょう。

何の根拠もなく、ただただ日常生活のこうした場面で困っているというような書き方は避けるべきです。

最初の請求で不支給の決定や見当違いな等級に認定された場合、審査請求をおこなうことになりますが、「実はこうです」という主張が認められません。「最初の請求が肝心」「障害年金は1発勝負」などと煽られているサイトをいくつかみますが、あながち間違っている訳ではありません。障害年金の申請において最初の請求時に提出する病歴申立書は非常に大きな役割を果たしています。

障害年金は、あなたの苦悩や将来不安、負担を楽にするための非常に力強い存在となります。そして、あなたの闘病生活を支えてくれる必要不可欠な経済的支援です。

これから病歴申立書を作成しようとされている方は、上でご紹介した申立書の書き方のルールをしっかり頭に入れて申立書を作成するようにしましょうね。どうしても頼れる人がいない方や、病歴申立書の作成に不安な方は当事務所にご相談ください。


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  • 過去に遡って受給したい…
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