国民年金保険料の免除と還付
障害基礎年金または障害厚生(障害共済)年金の1級・2級を受給するようになったとき、国民年金保険料は、認定された日を含む月の前月の保険料から「法定免除」(全額免除)の適用となり、納付した保険料は還付されます。
そのため、障害年金の審査により障害年金2級以上の支給が認められた場合、法定免除の要件に該当するため、免除の手続きを行っていただく必要があります。
また、障害者雇用枠などで就職し、いったん厚生年金被保険者またはご家族の扶養(3号被保険者)となられた場合、当然に法定免除も解除されますので、もしその後離職あるいは扶養を外れた場合は、住所地の市区町村にて国民年金加入手続と同時に法定免除の手続きを行う必要があります。
申請先・必要書類
「国民年金保険料免除事由(該当・消滅)届」を市区役所または町村役場に提出することになります。
納付保険料の還付
過去に遡って法定免除の適用となった場合、認定された日を含む月の前月の保険料から現在までに納付した保険料が還付され、保険料納付済み期間となっていた期間については保険料免除期間として扱われることになります。
還付を受けた期間すなわち保険料免除期間として扱われる期間については、その傷病が完治して失権したり等級が3級以下となったりすると、65歳以後に受給することとなる老齢基礎年金の額が低くなってしまいます。
したがって、将来にわたって障害基礎年金を受給できるかどうかで、法定免除を選択しないほうがいい場合もございますので、免除の適用を受ける場合は注意が必要です。
前納したあとに2級以上の受給権を取得した場合
前納したあとに2級以上の受給権を取得し、法定免除に該当した場合に、これまでは「免除該当日前に納付した前納保険料は納付済期間」とされてきましたが、平成26年4月1日からは、当該前納保険料のうち免除に該当した月(平成26年4月以後の期間に限る)分以後の分にかかるものについては還付を受けることが可能になりました。
当面の生活に困窮している方は、前納分の保険料の還付を受けることができます。
還付を受けずに、そのまま納付済期間としたい場合
保険料免除期間として扱われる期間に係る年金額を満額にしたい場合(保険料納付済期間としたい場合)は、追納を行う必要があります。また、将来の年金権確保のために、その後の免除期間の保険料を納付または前納することが可能です。追納ができるのは、追納が承認された月の前10年以内の免除等期間に限られます。
保険料を納付する月分 | 定額 | 半額免除 | 4分の1免除 | 4分の3免除 |
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平成18年4月~平成19年3月 | ¥13,860 | ¥6,930 | ¥3,470 | ¥10,400 |
平成19年4月~平成20年3月 | ¥14,100 | ¥7,050 | ¥3,530 | ¥10,580 |
平成20年4月~平成21年3月 | ¥14,410 | ¥7,210 | ¥3,600 | ¥10,810 |
平成21年4月~平成22年3月 | ¥14,660 | ¥7,330 | ¥3,670 | ¥11,000 |
平成22年4月~平成23年3月 | ¥15,100 | ¥7,550 | ¥3,780 | ¥11,330 |
平成23年4月~平成24年3月 | ¥15,020 | ¥7,510 | ¥3,760 | ¥11,270 |
平成24年4月~平成25年3月 | ¥14,980 | ¥7,490 | ¥3,750 | ¥11,240 |
平成25年4月~平成26年3月 | ¥15,040 | ¥7,520 | ¥3,760 | ¥11,280 |
平成26年4月~平成27年3月 | ¥15,250 | ¥7,630 | ¥3,810 | ¥11,440 |
平成27年4月~平成28年3月 | ¥15,590 | ¥7,800 | ¥3,900 | ¥11,690 |
平成28年4月~平成29年3月 | ¥16,260 | ¥8,130 | ¥4,070 | ¥12,200 |
申請方法
年金事務所にて追納の申込み(国民年金保険料免除期間納付申出書)が必要です。口座振替やクレジット納付はできません。納付書が発行されますので、納付期限までに銀行などの金融機関、郵便局、コンビニにて支払いを行って下さい。(市(区)役所、町村役場および年金事務所の窓口では、国民年金保険料を納めることはできません。)