請求の概要
障害の種別 | 精神障害 |
病名 | うつ病・発達障害(アスペルガー) |
都道府県 | 東京都 |
認定等級 | 障害厚生年金3級 |
請求方法 | 事後重症 |
特記事項 | 過去に自分で請求 |
ご依頼の経緯
両親ともに精神科通院歴あり。幼少期、両親の間では喧嘩が耐えず、父親の不在時など、母親よりよく理由のわからないことで怒られるようなことが度々あった。両親には恐怖心しかなく、家の中ではことあるたびに怒られるため、おとなしく勉強ばかりしていた。
学生時代は友人もおらず、同級生からはしゃべり方が気に入らないと殴られたり蹴られたりすることもよくあり、そんな自分に関わりたくないのか、クラスメートの会話に入ろうとして近づくと会話そのものが終わったり、会話も一言二言で離れていったりされるなどあまりいい思い出もありません。休憩時間もお昼休みも一人で過ごすことが多く孤立していました。
大学卒業後は、大手コンビニチェーンの会社に就職。人間関係に難を抱えてはいたものの、14年間は何事もなく、順調に就労を続けていました。
36歳の頃、人事異動となるもそこから上司から酷いパワハラ(土下座の強要「死ぬまで働け」といった暴言)を受けるようになり、次第に仕事に対する意欲も自信も失っていきます。
精神科治療をはじめて数年経過した頃、妻が他界。この喪失体験と自責の念から立ち直れなくなってしまい、仕事どころか普段の生活も自分一人では何も出来ないようになってしまいます。
医師より障害年金を請求してみてはどうかというアドバイスを受け、申請してみたものの、3級にも該当しないとして障害等級非該当の通知を受ける。
それから3年経過し、当事務所による代行を希望され来所。
結果、障害厚生年金3級に認定された。
当事務所による請求について
うつ病を発症されるまでは、責任感の強い方で仕事も上手くこなしていたと、以前就労されていた人事関係者の方から話をお聞きしました。
自身の闘病生活を支えてくれた最愛のパートナーを亡くされた体験は私たちの想像を絶するものがあります。
それでも、ご本人は亡き奥様の応援に応えようと必死で頑張ってこられました。何度も病状が悪化し、休職しなければならない状態に追い込まれても、諦めずに何度も職場復帰を目指して、歯を食いしばってこられたのだと思います。
しかし、その頑張ろうとする姿が、他人から誤解されることもよくあります。当初のご相談では当職もそこまで重症ではないのかなという印象を受けました。しかし、話を深くお聞きしていく内に、話し方や顔色がどんどん変わっていきました。他人には見せたくない自分もいるものです。当事務所にご相談いただいたときの印象で私たちは見落としそうになりましたが、実際は診断書にはとても書けないような生活を送られていました。
以前、障害年金を請求されてますが、その時、なぜ認定されなかったのか。以前提出された病歴申立書を拝見させていただいた限りでは「何とか生活の為に頑張れている」と記載されていた点が理由だと思われます。
長年、障害年金の請求を行っていると「年金機構は障害年金というものを積極的に支給しようというスタンスではない」と思われることが度々あります。診断書にご本人の状態がいかに重く記載されていても、病歴申立書から読み取れる本人の状態から「意欲がある」「何とか生活を維持しているから大丈夫」などと判断し、障害年金を支給しない、または下位等級に認定することは日常的に起こります。
制限のある日常生活に慣れてしまって自身のことを客観的にみることができず、病歴申立書をきちんと書けていないことが不支給になる理由の一つだと私たちは思っています。
本件においては、当事務所にて病歴申立書をご本人の話を聞きながら作成し、事後重症にて請求。なんとか障害厚生年金3級に認定されました。
お客様の声
妻を亡くして以来、私が医師に「死にたい気持ちでいっぱいです。毎日毎日どうしたら早く死ねるのかとばかり考えています」と言っても「入院しますか?」と言われる程度で、食事も身の回りのことも何もできないので生活に関する介護支援を受けたいと言っても、「役所に言ってください。ここは病院ですから」とバッサリ切り捨てられるばかりで、病院に行くこと自体が億劫で仕方がありませんでした。
障害年金なんてあなたじゃ受給できない。もっと酷い人はいっぱいいると医師に言われた時も、日野さんは病院に着いてきてくださりワーカーとの3人ではありましたが私の生活状況やなぜ障害給付を必要としているのかについて熱心にお話いただきました。医者も日本年金機構も役所も誰も相手にしてくれない中、医者よりも役所よりも親身に私の相談を聞いてくださいました。本当にありがとうございました。