福祉事務所から受給できるわけがない→１級認定

ご依頼の経緯

請求者ご本人が入院中のため、ご家族の娘さんよりご相談を受けました。

52歳の頃、それまで勤務していた職場を退職して以来、外出先で突然号泣するなど明らかに様子がおかしいと娘が心配し精神科を受診。うつ病と診断される。その後薬物治療により少し活動的になったため障害者休養施設へ通うこととなる。

上記施設内で軽い運動をしていたときに点灯し腰椎を骨折。入院により怪我は順調に回復していったものの、精神状態は著しく悪化。テレビのコードで首を締めたり、「自分を殺してくれ」と看護師を度々呼び出したり、病院から失踪するなどの行動が目立つようになっていきました。
病院側から本人の行動および危機管理に限界があると告げられ、精神科を受診するよう指示を受けます。

精神科で処方された向精神薬の服用により激しい自殺企図はみられなくなったものの、自閉、意欲減退といった症状が目立つようになり、同時に手足の固縮により、食事の完全介助が必要となったため、精神科病棟へ転院。

しかし、服薬により意識が朦朧としている時間が極度に増加し、会話も困難な状態となる。他者からの問いかけにもほとんど答えられなくなり、意思の疎通ができなくなる。入院治療による改善もみられず、また、同病院では長期病床群がないため、閉鎖病棟へ移ることとなった。

当事務所にご相談いただくまでは、福祉事務所担当者が変わりに請求を進めようとされておられたようですが、娘さんが手配された診断書をみるや否や「どうやったらこんな酷い診断書が書けるか分からない。こんなんじゃ３級にも認定されないよ」と言い放ったそうです。娘さんは泣きながら当事務所にお電話をされてこられました。

サポート内容

当事務所はまず、福祉事務所の担当者に電話し、なぜ認定されないのかお聞きしましたが、担当者からはなんと「私は元損害保険の会社に居たから分かる。そんな診断書では３級すら認定されないよ」と何の根拠もないことを告げられ、さらには「社労士ごときが電話をしてくるな」と電話を切られてしまいます。このような人間が我々の血税から給料をもらって生活しているかと思うと激しい憤りを感じます。

診断書には本人が障害年金を受給できないような大きな不備はありませんでしたので、医師に修正も何も求めていません。当事務所にて病歴申立書を作成し、事後重症にて請求。
何の問題もなく障害基礎年金１級に認定されました。

福祉事務所担当者には謝罪してほしいところですが、何よりつらい思いをされたのは請求者のご家族だと思います。障害で苦しい思いをしているのはご本人だけではありません。

ちなみに、ご本人とは一度もお会いできなかったため、本人からのお話は聞けず、ご家族の援助状況を中心とした病歴申立書になりました。